家具インテリアのあれやこれや

家具のリペアや修理などからリフォームまでいろいろ綴っていきたいと思います。

家具 木材の種類

木目

木のカットの仕方によって出てくる木目(杢目)が違います。板目と柾目があり、板目は木の年輪が見えるような曲面のいかにも木目というような柄で、柾目は、直線的で均一な木目のことです。

丸太のカットの仕方が違います。

昔から日本人は柾目のほうを好みますし、柾目のほうが、材の性質が均一で反りなどが少ないと言われています。でも木の表情を感じるなら板目かな。なんて気がします。

 

まずは知っておきたいのが世界三大銘木

家具の中でも高級な家具に使われる木材として有名な物があります。

その代表的な木材がウォールナット、チーク、マホガニーです。
その3つのことを指して世界三大銘木とよばれています。

 ウォールナット

ウォールナットはクルミ科の木で木目が豪快なのが特徴です。

 

ミッドセンチュリー人気以降、アメリカブームに便乗して人気の木材です。

特に北米で採取されるブラックウォールナットが有名です。

大抵ウォールナットと単体で呼ばれる場合は、ブラックウォールナットを指すことが多いです。

周辺部分はナチュラルカラーなので、一枚無垢などの場合、落差のあるカラーになります。

 

アンティークは、ヨーロピアンウォールナットの場合がありますが、こちらは、明るめの色で大抵着色されています。

 



たまに、クルミの木をウォールナットと表記しているところもあります。
色は褐色ですが、ブラックウォールナットより明るい色です。

 

 

 

 チーク

北欧デンマーク家具と言えばチーク材。というくらい多くのデンマーク家具の木材として使われているのがチークです。

チークは大きく分けて、ミャンマーチークとビルマチークに分かれます。

 

ミャンマーチークは、インドネシアチークと呼ばれて、インドネシアで植林されたものです。黄褐色で黒っぽい木目とのコントラストが強いです。

ビルマチークは、昔から高級家具に使われたり、油が多く水に強いので、船舶の内装材として使われてきました。ヴィンテージ・アンティーク家具は主にこちらのビルマチークが使われています。

昨今、チークは、希少木材となっており、伐採が禁止されている地域が殆どです。

そのため、現在のチーク材とヴィンテージ家具のチークはその木目の美しさが全く違います。

 

また、縞ありチーク、縞なしチークがあり、昨今のチークはほとんどが縞ありで、ヴィンテージのデンマーク家具では、椅子のフレームなどはほとんど縞なしのチークです。

縞なしは木目も細かく均一に詰まっています。

 

突き板の場合は、あえて綺麗な板目の縞が使われることがありますが、やはり木目の美しさは、今のチークとは比べ物になりません。

 

話はちょっとそれますが、不思議なことですが、日本で作られたチーク家具はそのほとんどが、柾目の突き板が使われますが、デンマーク製の物はそのほとんどが板目になっています。

国によっての好みなのかもしれませんが、デンマーク家具かどうかの外見的な判断材料の一つになります。

 

マホガニー

赤褐色で木目もあまりはっきりしていないのが特徴です。木目があまりはっきりしていない分、全体的に材の部分によっての差がなく、全体的に均一な表情になります。

フレンチポリッシュなどのピカピカの光沢のある仕上げでよく英国アンティーク家具屋で見かけるアレです。


デンマーク家具でも、ウェグナーなどのヴィンテージより前の年代になるとマホガニーが使われている家具が多く存在するようです。

通常、デンマークのヴィンテージ家具として売っている物では、あまり見かけません。

 

 

唐木三大銘木

中国から主に輸入されていたことから名づけられています。
材その物は、かなり硬い木が多く、色が濃く、木目も濃い物が多いのが特徴です。

今ですと、床の間に花を飾ったりする時などに使われる花台に使われていることがあります。

家具というより、小物などに使われることが多いです。

 

黒檀(コクタン)・紫檀(シタン)・タガヤサンなどがあります。

 

紫檀

別名ローズウッドと呼ばれており、赤褐色のベースに黒の木目が印象的な木材です。削るとバラのような香りがすることからローズウッドと呼ばれています。

ローズウッドの中で、ブラジルで取れるブラジリアンローズウッドは、その木目のダイナミックさから、超一流木材として人気が高く、絶滅危惧に瀕したため、ワシントン条約で輸出規制がされ、さらに希少な木材となっています。ちなみに「ブラジリアンローズウッド」は別名を「ハカランダ」とよばれています。ギターに詳しい方ならこちらのほうが馴染みのある名前かもしれません。

 

基本的に希少で高価な木材なので、家具では無垢で使われることはなく、突き板として使われます。板目のはっきりしたローズウッドはそれだけで、個性が溢れ出て素敵だと思います。

マルニなどの日本製のローズウッドの家具は、木目濃淡があまりはっきりしない物が多い気がします。これも国によっての好みなんですかね?

 

 

黒檀

紫檀に良く似ていますが、黒の割合が多く、ほとんどが黒で赤褐色の縞があるような木目です。正直黒檀はあまり良くわかっていません。

 

 

タガヤサン

鉄の刀のように硬く重い木という理由で、日本では「鉄刀木」とよばれいます。

こちらは黄褐色で黒の木目ですが、細かく短い黒の線が詰まった木目が特徴的です。

ウェンジと混同されますが、厳密には違うようです。私でも判断できるか難しいところというくらい似ています。

 

その他に押さえておきたい家具の木材

オーク

ナチュラルカラーで、硬く人気の木種です。日本の有名家具ブランドでは好んで使われます。

大きくレッドオークとホワイトオークに分けられます。北米産の落葉広葉樹です。

ホワイトオークは、ナチュラルカラーの明るい黄褐色で、ナチュラルインテリアの家具として良く登場します。

レッドオークはその名の通り、若干赤見がかった色になっています。両方ともナチュラルカラーと言われればその類から漏れることもない程度の差なので、個別で見ても判断は難しいと思います。

特に、仕上げの塗装が濡れ色にならない、ウレタン塗装などだとその差を確認するのは難しいのではないでしょうか?

 

ナラ

同じブナ科コナラ属の落葉広葉樹として、オークの一種です。
大手メーカーですら、同一木材として扱っていたりします。

 

あえて「日本産の木材ですよ」という場合は、ミズナラという表記が良く使われます。

別名ジャパニーズオークというらしいですが、日本でそういう表記をしている物には出会ったことはありません。

 

ブラックチェリー

ブラックと言いながら、木はそこまでブラックではありません。サクランボの実が赤黒いことからこの名前になったようです。

ブラックウォールナットやチークに比べると明るい。オークに比べると暗いという感じです。

色でいうならライトブラウン色にあたるような赤褐色です。

質感としては、柔らかな質感で、導管もなく木目も薄めのカラーです。ウォールナットを明るくしたらこうなるだろうな。というイメージが近いかもしれません。

 

ビーチ(ブナ)

人気の定番北欧チェアのウェグナーデザインのYチェアの素材の一つになっているビーチ材です。白木で木目らしい木目もなく、均一で粘りの強い木材です。

その特徴を活かして、曲げ木の素材として良く使われます。日本の秋田木工のベントウッドチェアなどがその代表かと思います。塗装されているので、あまりブナ材っぽい感じはしませんが。

 

メープル(カエデ)

白木の中でもかなり白い部類に入ります。

鳥の目に似ていることから、バースアイと呼ばれる木目から、菌が入って変色した独特の木目のスポルテッドなど特徴的な木目が色々ある。

 

長くなりすぎたので、この辺で一度終了します。

ここは、リストとして、他で詳しく説明できるように分けて行こうと思います。